何度聞いても分からない遺族年金(遺族基礎年金、遺族厚生年金)を今度こそ知りたい

保険えらびと言ったら!みつばちほけん

保険の見直し相談トップ > 何度聞いても分からない遺族年金(遺族基礎年金、遺族厚生年金)を今度こそ知りたい

保険 遺族年金

何度聞いても分からない遺族年金(遺族基礎年金、遺族厚生年金)を今度こそ知りたい

何度聞いても分からない遺族年金(遺族基礎年金、遺族厚生年金)を今度こそ知りたい

万が一という言葉は良く聞きますが、実際どのぐらいの人が自分事で考えたことがあるでしょうか。
遺族年金は、その万が一があった際に大変重要なものです。自分が亡くなってしまった時、家族(遺族)はどれくらいもらえるのだろう。そう考えると興味がわいてくるかもしれません。
例えば万が一には保険で備えるという方も多くいらっしゃると思いますが、遺族年金を考慮していないと、もしかしたら必要な保障以上の保険に加入してしまうかもしれません。
普段なかなか、考えることのない万が一のこと、そして万が一に密接にかかわる遺族年金について考えてみませんか?

1.遺族年金とは

遺族年金は、国民年金または厚生年金保険の被保険者または被保険者であった方(いわゆる一家の大黒柱)が、亡くなったときに、残された遺族が受けることができる年金です。
被保険者であった方につきましては、受給資格期間が25年以上あることが必要です。

遺族年金には、「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」の2種類があり、亡くなられた方の年金の納付状況などによって、いずれかまたは両方の年金が支給されます。(以前は「遺族共済年金」があったが、 平成27年10月に「遺族厚生年金」に一元化された)
遺族年金を受け取るには、亡くなられた方の年金の納付状況・遺族年金を受け取る方の年齢・優先順位などの条件が設けられています。

2.遺族基礎年金とは

遺族基礎年金は、受給要件を満たしている場合、残された遺族「子※のある配偶者」または「子※」が受け取ることができます。
※子とは 18歳になった年度の3月31日までの間にある子。(受給要件を満たした国民年金または厚生年金保険の被保険者(被保険者であった方)が死亡した当時、胎児であった子も出生以降に対象となります。)
20歳未満で、障害等級1級または2級の障害状態にある子。
婚姻していないこと。

3.遺族厚生年金とは

会社員などの厚生年金加入者が死亡した時または厚生年金の加入中に初診日のある傷病で初診日から5年以内に死亡した時、残された遺族に対して支給されるが遺族厚生年金です。

遺族厚生年金は、前出の遺族基礎年金の金額に加算されて支給されます。またその遺族の範囲も遺族基礎年金より広く「18歳未満の子がいない配偶者」と「その他の人に支給」もプラスされて支給されます。

遺族厚生年金は、子がいなくても配偶者に支給されることから「夫婦年金」とも言えます。

4.遺族給付制度「寡婦年金」と「死亡一時金」

遺族給付制度とは、保険料を払ったのに年金を支給されないといった場合に、第1号被保険者限定の救済策として「寡婦年金」と「死亡一時金」の2つの制度を設けたものです。以下で詳しくみていきます。

遺族基礎年金は、配偶者が死亡した当時、一定の要件に該当する子がいない場合は、夫や妻であっても遺族基礎年金を受け取ることができません。
また、子がいたとしても、年金法上での「子」は18歳年度末までとなっていますので、子が18歳年度末を迎えると遺族基礎年金の支給は打ち切りとなってしまいます。

就労や収入確保が難しい妻が遺族基礎年金を受け取れない、あるいは途中で打ち切りになってしまうと生活に大きな影響を及ぼしますので、遺族基礎年金の受給要件に該当しなかった場合でも、高齢寡婦に対する所得補償や、納付した保険料が掛け捨てにならないように支給されるのが、「寡婦年金」「死亡一時金」という給付制度です。

この「寡婦年金」と「死亡一時金」は、ひとりが同時に両方の受給要件に該当する場合、どちらか一方を選択して受け取ることができます。(どちらも選択しなかった方は両方の受給権を失うことになります。)

4-1寡婦年金

寡婦(かふ)とは、夫と死別した後も再婚せずにいる女性(未亡人)のことをいい、死亡した夫(国民保険の第1号被保険者)と10年以上継続して婚姻関係にあり、生計を維持されていた妻に対して、60歳から65歳になる前までの5年間支給される、有期年金を寡婦年金といいます。

自営業者など(第1号被保険者)の妻の場合、「遺族厚生年金」や「中高齢寡婦加算」※がないということがほとんどです。その代わりとして位置付けられているのが「寡婦年金」であり、妻が老齢基礎年金の受給できる年齢までのつなぎとなります。しかし、妻が繰り上げ支給の老齢基礎年金を受けている場合は支給されません。

※「中高齢寡婦加算」について
次のいずれかに該当する妻が受ける遺族厚生年金には、40歳から65歳になるまでの間、584,500円(年額)が加算されます。
これを、中高齢の加算額といいます。
1.夫が亡くなったとき、40歳以上65歳未満で、生計を同じくしている子(※2)がいない妻
2.遺族厚生年金と遺族基礎年金を受けていた子のある妻(※3)が、子が18歳到達年度の末日に達した(障害の状態にある場合は20歳に達した)等のため、遺族基礎年金を受給できなくなったとき。
※1 長期要件(老齢厚生年金の受給権者または受給資格期間を満たしている方が死亡したとき)の事由による遺族厚生年金の場合は、死亡した夫の厚生年金保険の被保険者期間が20年(中高齢者の期間短縮の特例などによって20年未満の被保険者期間で共済組合等の加入期間を除いた老齢厚生年金の受給資格期間を満たした人はその期間)以上の場合に限ります。

また、寡婦年金を受給するためには、死亡時の夫も次の要件を満たしている必要があります。
死亡した夫が、国民保険の第1号被保険者として保険料を納めた期間(免除期間を含む)が10年以上である場合、死亡した夫が、老齢基礎年金を受けたことがない
死亡した夫が、障害基礎年金の受給権を有したことがない
寡婦年金は、亡くなった夫が支払った国民年金保険料の掛け捨てを防止することが目的です。

したがって、保険料納付要件の10年に厚生年金の加入期間を算入することはできませんので注意しましょう。
なお、寡婦年金を受ける権利は、死亡日の翌日から(権利が発生してから)5年を経過したときは、時効によって消滅します。

平成26年4月から、「子のある夫」も遺族基礎年金を受ける資格を得ることになりましたが、死亡した妻の夫には寡婦年金やそれに類する給付はありません。

4-2死亡一時金

死亡一時金とは、国民年金の第1号被保険者として保険料を納めた月数が36月以上ある方が、老齢基礎年金・障害基礎年金を受けることなく亡くなった場合、遺族に支払われる給付です(年金ではありません)。

寡婦年金と同様、遺族基礎年金を受け取ることができない遺族に対して支払われる給付制度で、国民年金の第1号被保険者として支払ってきた保険料の掛け捨て防止という意味合いが強くあります。

支給されるのは妻に限らず、亡くなった方と生計を同一にしていた遺族で、配偶者、子、父母、孫、祖父、兄弟姉妹の順番に優先順位の高い方から受け取ることができます。

なお、死亡一時金を受ける権利は死亡日の翌日から2年を経過すると時効となり、請求することができなくなりますので、注意してください。

5.遺族年金、いつまで、いくら、もらえるの?

5-1遺族基礎年金

・支給要件

被保険者または老齢基礎年金の受給資格期間が25年以上ある者が死亡したとき。(ただし、死亡した者について、保険料納付済期間(保険料免除期間を含む。)が加入期間の3分の2以上あること。)
※ただし平成38年4月1日前の場合は死亡日に65歳未満であれば、死亡日の属する月の前々月までの1年間の保険料を納付しなければならない期間のうちに、保険料の滞納がなければ受けられます。

・対象者

死亡した者によって生計を維持されていた、(1)子のある配偶者 (2)子
※子とは次の者に限ります
18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子
20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の子

・年金額(平成30年4月分から)

779,300円+子の加算
子の加算 第1子・第2子 各224,300円、第3子以降 各74,800円
※子が遺族基礎年金を受給する場合の加算は第2子以降について行い、子1人あたり年金額は、上記による年金額を子供の数で除した額。

5-2遺族厚生年金

・支給要件

  1. 1. 被保険者が死亡したとき、または被保険者期間中の傷病がもとで初診の日から5年以内に死亡したとき。(ただし、遺族基礎年金と同様、死亡した者について、保険料納付済期間(保険料免除期間を含む。)が国民年金加入期間の3分の2以上あること。)
    ※ただし平成38年4月1日前の場合は死亡日に65歳未満であれば、死亡日の属する月の前々月までの1年間の保険料を納付しなければならない期間のうちに、保険料の滞納がなければ受けられます。
  2. 2. 老齢厚生年金の受給資格期間が25年以上ある者が死亡したとき。
  3. 3. 1級・2級の障害厚生(共済)年金を受けられる者が死亡したとき。

・対象者

死亡した者によって生計を維持されていた、妻、子、孫(18歳到達年度の年度末を経過していない者または20歳未満で障害年金の障害等級1・2級の者)55歳以上の夫、父母、祖父母(支給開始は60歳から。ただし、夫は遺族基礎年金を受給中の場合に限り、遺族厚生年金も合わせて受給できる。) ※30歳未満の子のない妻は、5年間の有期給付となります。
※子のある配偶者、子(子とは18歳到達年度の年度末を経過していない者または20歳未満で障害年金の障害等級1・2級の障害者に限ります)は、遺族基礎年金も併せて受けられます。

・年金額(平成30年4月分から)

報酬比例部分の年金額は、1の式によって算出した額となります。
なお、1の式によって算出した額が2の式によって算出した額を下回る場合には、2の式によって算出した額が報酬比例部分の年金額になります。

1 報酬比例部分の年金額(本来水準)

1の式

2 報酬比例部分の年金額(従前額保障)
(従前額保障とは、平成6年の水準で標準報酬を再評価し、年金額を計算したものです。)

2の式

平均標準報酬月額とは、平成15年3月までの被保険者期間の計算の基礎となる各月の標準報酬月額の総額を、平成15年3月までの被保険者期間の月数で除して得た額です。
平均標準報酬額とは、平成15年4月以後の被保険者期間の計算の基礎となる各月の標準報酬月額と標準賞与額の総額を、平成15年4月以後の被保険者期間の月数で除して得た額(賞与を含めた平均月収)です。
これらの計算にあたり、過去の標準報酬月額と標準賞与額には、最近の賃金水準や物価水準で再評価するために「再評価率」を乗じます。
※上記支給要件の1及び3に基づく遺族厚生年金では、被保険者期間が、300月(25年)未満の場合は、300月とみなして計算します。
※上記支給要件の2に基づく遺族厚生年金の場合、計算式の1000分の7.125及び1000分の5.481については、 死亡した方の生年月日に応じて経過措置があります。
※2 「子」とは次の人に限ります。
18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子
20歳未満で障害等級1級または2級の障害の状態にある子

※3 40歳に到達した当時、子がいるため遺族基礎年金を受けている妻
※4 平成19年3月31日以前に夫が亡くなって、遺族厚生年金を受けられている方は、上記1.と※3の「40歳」を「35歳」と読み替えてください。

5-3経過的寡婦加算について

次のいずれかに該当する場合に遺族厚生年金に加算されます。

  • ・昭和31年4月1日以前生まれの妻に65歳以上で遺族厚生年金の受給権が発生したとき(上記2の支給要件に基づく場合は、死亡した夫の共済組合等の加入期間を除いた厚生年金の被保険者期間が20年以上(または40歳以降に15年以上)ある場合に限ります)
  • ・中高齢の加算がされていた昭和31年4月1日以前生まれの遺族厚生年金の受給権者である昭和31年4月1日以前生まれの妻が65歳に達したとき

経過的寡婦加算の額は、昭和61年4月1日から60歳に達するまで国民年金に加入した場合の老齢基礎年金の額と合わせると、中高齢の加算の額と同額になるよう決められています。

注)国民年金の第1号被保険者には、寡婦年金の給付が設けられています。
要件および対象者 : 第1号被保険者としての被保険者期間に係る保険料納付済期間(保険料免除期間を含む。)が10年以上である夫が老齢年金等を受けずに死亡した場合で、婚姻期間が10年以上の妻に60歳から64歳までの間、支給されます。
年金額 : 夫が受けられたであろう老齢基礎年金額(第1号被保険者期間に係る額に限る。)の4分の3。

65歳以上の遺族厚生年金の受給権者が、自身の老齢厚生年金の受給権を有する場合
平成19年4月1日までは、原則、どちらを受けるか選択することとなっていましたが、平成16年の年金制度改正により、平成19年4月1日からは、自分自身が納めた保険料を年金額に反映させるため、65歳以上で遺族厚生年金と老齢厚生年金を受ける権利がある方は、老齢厚生年金は全額支給となり、遺族厚生年金は老齢厚生年金に相当する額の支給が停止となります。

遺族年金キャプチャ1

(※)遺族厚生年金の額について
遺族厚生年金の受給権者が死亡した方の配偶者である場合、その遺族厚生年金は、
1.亡くなられた方の老齢厚生年金額の3/4
2.亡くなられた方の老齢厚生年金額の1/2 + ご自身の老齢厚生年金額の1/2
の2通りの計算方法があり、いずれか多い額が支給されます。

5-4平成19年4月1日前に65歳以上である遺族厚生年金受給権者の取扱い

平成19年4月1日前に遺族厚生年金を受ける権利を有し、かつ、同日においてすでに65歳以上の方は、平成19年4月1日と同様に、次の1から3のうち、いずれかの組合せを選択することになります。ただし、3は、遺族厚生年金の受給権が、死亡した方の配偶者である場合に限ります。

遺族年金キャプチャ2

まとめ

遺族年金は、国民年金または厚生年金保険の被保険者または被保険者であった方(いわゆる一家の大黒柱)が、亡くなったときに、残された遺族が受けることができる年金であり、その種類は「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」の2種類がありました。
遺族基礎年金の受給要件に該当しなかった場合、特に就労や収入確保が難しい妻が遺族基礎年金を受け取れなかったり、途中で打ち切りになってしまうことで、生活に大きな影響を及ぼすことを防ぐため「寡婦年金」と「死亡一時金」という給付制度があります。
遺族年金の給付額は例えば、遺族基礎年金の年金額は平成30年4月分から779,300円に子供の数に応じて加算され、第2子までがそれぞれ224,300円、第3子以降はそれぞれ74,800円等決まっています。ご本人の状況により受け取れる年金額はもちろん、期間等も決まっているため、専用の窓口に聞くか、気軽に聞きたい場合は、商業施設等で最近目にする来店型保険ショップ等でも教えてもらえるので、相談してみることをおすすめします。

★ 合わせて読みたい記事