返戻とは?保険を解約する際のポイント、注意点、保険種類の違いによる解約返戻金の違いについて

保険えらびと言ったら!みつばちほけん

保険の見直し相談トップ > 返戻とは?保険を解約する際のポイント、注意点、保険種類の違いによる解約返戻金の違いについて

保険 返戻

返戻とは?保険を解約する際のポイント、注意点、保険種類の違いによる解約返戻金の違いについて

返戻とは?保険を解約する際のポイント、注意点、保険種類の違いによる解約返戻金の違いについて

「返戻」という単語、「いろいろなところで目にしたことはあっても、読み方が分からない、正しい使い方がわからない」という人も多いのではないでしょうか? 生命保険や損害保険の説明などで「解約返戻金」とか、「満期返戻金」などという言葉を見たことはありませんでしょうか?「返戻」という言葉を見て「へんるい」と読んでしまう方も少なからずおみえになるかもしれませんね。返戻とは「返し戻すこと、返却すること、返還すること」という意味を持つ言葉になります。ここでは保険の「返戻」について、既に保険に加入されている人、これから保険に加入しようと考えている人にはぜひ知っておいていただきたいことについてお話ししていきたいと思います。

余談ですが、これとよく似ていて混同しやすい言葉に「返礼」というのもありますが、これは「返戻」とは似て非なるものになります。「返戻」が「預かっていたものを返却・返還する」という意味であるのに対し、「返礼」は「受けたものに対してのお返し」という意味であるため、同じ読み方でも使い方は異なります。比較的私達にも身近なものとしては、例えばお葬式の香典返しや、入院時のお見舞いに対する退院後の快気祝いなどが「返礼」に当たります。ちなみに、最近流行のふるさと納税をしたときに送られてくる品物は「返戻品」ではなく「返礼品」と呼ばれています。おそらくですが、納税いただいた方々への「お礼の品」という意味が込められているためなのでしょう。

1.「返戻」、保険の解約返戻金とは?

保険の返戻金には基本的には2種類あります。解約返戻金と満期返戻金です。解約返戻金や満期返戻金は一部の保険のみに存在し、全ての保険に解約返戻金・満期返戻金があるわけではありません。そして解約返戻金・満期返戻金は「保険の種類」「契約内容」「加入期間」などに応じて決まっています。

解約返戻金や満期返戻金がある保険は、死亡時や高度障害状態等の保障だけではなく、後々に戻ってくるこれらの返戻金を将来の資産形成、教育資金や老後資金などに役立てることが可能であるという特徴も併せ持っている保険ということになります。

一方、ある意味で対極にある、いわゆる「掛け捨ての保険」には返戻金がなかったり、あっても低い金額であったりします。定期保険や一部の医療保険などがこのタイプにあたり、返ってくるお金が少額であったり全く無かったりする可能性が高い代わりに保険料は安価であることが多い点が特徴です。

2.解約返戻金とは?正しい読み方と、その意味について

解約返戻金とは保険契約を契約期間途中で解約した(やめた)際に保険会社が保険契約者に払い戻すお金のことを言います。
読み方は「カイヤクヘンレイキン」と読みます。
解約返戻金がある保険は、主に、終身保険、養老保険、個人年金保険、学資保険などであり、最近では、一部の医療保険にも解約返戻金があるタイプの保険もあるようです。 保険会社は、保険業法の定めるところにより保険契約者が支払った保険料の中から将来の保険金の支払いや解約された場合の解約返戻金の支払いに備え一定の資金を確保しておくことが義務付けられています。
このお金の事を「責任準備金」と呼びます。そして解約返戻金の原資はこの責任準備金になります。
つまり解約返戻金とは、保険契約者が支払った保険料の中から、他の方へ支払った保険金の支払いや保険会社の運営経費、解約にかかる手数料として使われたもの以外が契約者に返ってくる性質のもの、と理解しておけば良いと思います。

3.満期返戻金とは?正しい読み方と、その意味について

満期返戻金とは保険契約を契約期間満了まで保険料を支払い継続した時に、被保険者が生存している場合に保険契約者に払い戻すお金のことを言います。
読み方は「マンキヘンレイキン」と読みます。
満期返戻金がある保険は、主に、養老保険、個人年金保険、学資保険などになります。ちなみに、満期返戻金は終身保険には存在しません。なぜなら終身保険にはその「身が終わるまで続く保険」という特徴上、満期という概念自体が無いからです。

4.解約時には支払った保険料の全額が戻るとは限らない

通常、加入してから短期間のうちに保険を解約すると解約返戻金は払い込んだ保険料の合計金額よりも少なくなるケースがほとんどです。
先にも書きましたが、そもそも解約返戻金とは、生命保険会社が将来の保険金の支払いに備えて契約者が支払っている保険料の中から一定の金額を積み立てているものを解約時にお返しするという性質のものになります。保険を途中解約すると、保険会社の経費などを差し引いたり、場合によっては運用益が加味されたりした上で、契約者に解約返戻金をお返しすることになりますが、加入期間が短ければ結果的に支払った保険料総額の中に占める経費の割合が高くなってしまったり、運用期間が短い為に運用益がほとんど無かったりすることもありますので、解約返戻金は払い込んだ保険料の合計金額よりも少なくなるケースがほとんど、ということになるのです。
これが預貯金と保険の大きく異なる点でもあります。

ただし、加入期間が長くなれば解約しても払込保険料を解約返戻金が上回るタイプも、外貨建て商品や投資性の強い一部の商品において見られます。

いずれにしましても、将来の解約返戻金や満期返戻金に期待して保険契約をする場合は、計画通りに保険料を支払い続けられるかどうかも保険選びの重要なポイントになると思いますので、心に留めておいてください。

5.解約返戻金の3つのタイプ

生命保険の解約返戻金には大きく分けると3つのタイプがあるといえるでしょう。

・従来のタイプ
・低解約返戻金型(一部の保険会社では「低払い戻し返戻金型」などとも言います)
・無解約返戻金型
それぞれのタイプによって、保険料にも大きく差が出てきます。
仮に同じ保険金額でそれぞれを比較したとすると、保険料はいわゆる従来のタイプが最も高く、次に低解約返戻金型、3つのタイプ中、最も安いのが無解約返戻金型になります。では、それぞれの内容を順番に確認していきましょう。

5-1<従来のタイプ>

解約返戻金がある保険の中で基本となるタイプ。満期があるものと無いものがありますが、満期があるものでは、満期に近づけば近づくほど解約返戻金の返戻率が高くなります。終身保険など満期が無いものでは、保険料払込期間満了後も契約の年数が長くなると返戻率が高まることがあります。
戻ってくるお金を資産形成として活用しやすい保険ではありますが、昨今の超低金利・マイナス金利の影響もあり戻り率が高い商品は以前と比較するとかなり少なくなっています。

5-2<低解約返戻金型>

保険料を支払っている期間の解約返戻金を従来型の70%程度に抑え、保険料を支払っている期間の解約返戻金は少なくするかわりに、保険料を従来のものとの比較で割安にしているタイプの保険です。
保険料を払い込んでいる期間のことを別名で「低解約返戻期間」「低解約払戻期間」などとも表現し、その間に解約してしまうと文字通り戻ってくるお金が従来型より少なくなってしまいますが、保険料の払込期間満了後は解約返戻金の返戻率がはね上がり、従来型とほぼ同等の金額になるのが一般的です。
保険商品や保険料払込期間の設定によっては、払込期間満了後に返戻率が100%近くになる保険もあるため、従来型同様、子どもの教育費準備など、資産形成目的として活用しやすい保険と言えます。

5-3<無解約返戻金型>

いわゆる掛け捨ての保険がこれにあたります。解約しても返戻金が全くないタイプで、解約返戻金がないかわりに保険料は解約返戻金があるタイプの保険と比較して割安になります。

6.解約返戻金と返戻率

解約返戻金は、保険を解約したときに戻ってくるお金のことですが、解約返戻金の意味合いと共に理解しておきたいのが“返戻率”です。

<返戻率とは?>
返戻率とは、「保険料の払込総額に対し、解約したときにどれだけお金がもどってくるのか?」をあらわしています。返戻率が高いと解約した時にもどってくる解約返戻金が多くなり、払い込んだ保険料に対しての割合がわかるので、解約するタイミングをはかる目安となります。
計算式は、次の通りです。

受け取る解約返戻金÷払い込んだ保険料の総額×100=返戻率(%)

<返戻率が100%以下の場合>
計算の結果、返戻率が100%以下になった場合は、払い込んだ保険料よりも解約返戻金の方が少ないということを意味しますので、いわゆる元本割れの状態ということになります。

<返戻率が100%の場合>
返戻率がちょうど100%なら、払込保険料と解約返戻金は同額だったということになります。

<返戻率が100%以上の場合>
計算の結果、返戻率が100%以上となった場合は、払い込んだ保険料総額よりも解約返戻金の方が増えたという事を意味します。出来る事ならこの状態の時に解約するのがいいですよね。

7.解約返戻金のある保険の種類について

解約返戻金がある保険といっても、保険の種類によって保険の本質である保障の内容が異なります。
それぞれの保険と、その解約返戻金について順番に確認していきましょう。

7-1<終身保険とその解約返戻金について>

終身保険とは文字通り身が終わるまで続く保険で“一生涯の死亡保障”です。そのため満期という概念自体が無く、当然、満期返戻金はありませんが、一般的に早期解約でもない限り、解約時には解約返戻金が返ってきます。そして解約返戻金は保険の加入期間が長くなるにつれて増えていきます。

7-2<養老保険とその解約返戻金について>

養老保険は満期があるのが大きな特徴になります。万が一にも満期前に死亡した場合は死亡保険金を受け取ることができ、満期時に生存していた場合は死亡保険金額と同額の満期保険金を受け取ることができます。解約返戻金は終身保険同様に契約期間が長くなるほど返戻率が高くなるのが一般的ですが、低金利時代の昨今は支払った保険料総額より少ない満期保険金しか受け取れないものも少なからずありますので良く確認しましょう。

7-3<学資保険の解約返戻金>

学資保険は、お子様の高校や大学の進学資金などの教育費の準備を目的とした保険で、お子様の進学時期に合わせて、お祝い金や満期保険金を受け取ることが可能です。途中解約しても解約返戻金はありますが、払込保険料よりも少なくなるケースがほとんどですし、特に早期解約の場合は、解約返戻金がごくわずかになるケースもありますので、基本的には最初から途中解約を考えて加入する保険ではないと思います。

7-4<医療保険の解約返戻金>

医療保険といえば、以前は掛け捨てが主流でしたが、最近では医療保険でも、解約返戻金があるタイプがあります。一般的に掛け捨てタイプよりも保険料は高めに設定されています。

7-5<個人年金保険の解約返戻金>

老後資金として将来の年金を準備するための保険です。途中で解約すると解約返戻金を受けとることができますが、短期で解約してしまうと支払った保険料よりも少ない解約返戻金しか受け取れません。
こちらも昨今の超低金利・マイナス金利の影響で以前より魅力的な返戻率のものは大幅に減っているのが現状です。

8.解約返戻金の活用方法

解約返戻金は特に使い方を限定されているものではありませんので、将来のライフイベントに合せて活用することが可能です。特に保険の場合は、設計書にあらかじめ支払う保険料や解約した場合の返戻率や解約返戻金が一覧表で記載されているので、ライフイベントに合わせた計画が立てやすく、その特徴を生かして解約返戻金を貯金の一部とみなして利用するのも賢い選択のひとつです。

8-1老後の生活費や介護に備える為の資金として

必要な時期に解約し、老後の生活費や介護に備える為の資金として活用することもできます。その時の状況に応じて、何に使うかの優先順位を決めて活用することも可能です。

8-2進学・学費など教育資金として

子どもが生まれてすぐに契約していた保険であれば、解約返戻金を進学資金や学費として活用することが可能です。それ以外にも、留学費、結婚式の費用、住宅購入など、さまざまな用途に使用することもできます。

8-3リフォームや修繕積立金として

せっかく購入したマイホームも長年住んでいるとあちこち修理が必要になってきます。これも結構なお金がかかります。これらのリフォーム代、修繕費用等、さまざまに活用することもできるでしょう。

9.解約返戻金の請求方法について

では、解約返戻金はどのように請求すればよいのかについて説明します。
まずは解約に必用な書類を取り寄せましょう。
申込時のパンフレット、保険証券、ご契約のしおり、保険会社の公式ホームページなどに保険会社のコールセンターの電話番号が書いてありますので、その電話番号に電話をして解約を申し出れば解約するための書類(解約請求書)がご自宅に郵送されてきます。その用紙に必要事項を記載して返送しましょう。
記載された内容や提出書類に不備がなければ、書類到着後1週間程度で解約返戻金のある場合は、契約者が指定した口座に解約返戻金が入金されるはずです。

ご注意いただきたいのは、基本的に契約者本人が電話をする必要があるということです。たとえ配偶者や親など身内の人間であっても本人以外からの電話だけでは受け付けてくれないのが一般的です。
また、解約日は返送した書類が保険会社に受け付けられた日になるのが通常で、電話で契約者が解約を請求した日ではありません。

10.解約返戻金の請求方法について

基本的には解約返戻金は「一時所得」として所得税の対象となりますので、支払った保険料総額よりも受け取った解約返戻金が50万円以上多いような場合、税金がかかることがあります。
計算式は次の通りです。 (解約返戻金―払込保険料の総額―50万円)×1/2
この金額を他の所得と合計したものに対して所得税率に応じた税金が決まります。

(例)
解約返戻金:500万円
払込保険料総額:400万円

計算式
(500万円―400万円―50万円)×1/2=25万円
この25万円が一時所得となります。
この他にも所得がある場合はこの金額と合算します。

所得税は、1月1日~12月31日の1年間で計算されます。
この他の保険契約において保険金を受け取った場合なども合算するため、複数の保険契約や保険以外にも一時所得があった場合など、くれぐれもご注意ください。

11.解約返戻金の受け取りと確定申告について

先にお伝えした通り、解約返戻金が保険料払込総額を50万円以上上回っていれば一時所得として所得税の対象になります。ですので、自営業の人など所得を確定するために確定申告をしている人は確定申告が必要になります。給与所得者や年金収入者については以下の条件に該当すれば確定申告は不要になります。

① 給与収入等の収入金額が2,000万円以下の給与所得者で、給与所得及び退職所得以外の所得が20万円以下の場合
② 公的年金等の収入金額の合計が400万円以下で、公的年金等にかかる雑所得以外の所得金額が20万円以下の場合

たとえばですが、給与収入が500万円の場合であっても、解約返戻金の一時所得が20万円を超えているような場合は確定申告が必要になります。
解約返戻金や満期保険金については、保険会社が1回の支払いで100万円を超える金額を支払った場合や、年金の支払い額が年間20万円を超えるような場合、税務署に「支払調書」が提出されます。支払調書とは、「保険会社が保険金や満期保険金、解約返戻金の受取人※に対してそれらを支払いました」と報告するためのものとお考えください。
この支払調書より、受け取った側から提出された申告内容に相違がないか国税庁がチェックしますので、条件に該当する場合は確定申告をすることを忘れないようにしましょう。

※平成30(2018)年1月1日以降は、契約者が死亡したことによって契約者を変更した場合も支払調書の提出が義務づけられるようになりました。

12.解約返戻金を請求するときにもっとも注意したいこと

保険は預貯金と違い、保障という最大の特徴があります。当然ですがそれを解約すればその保障もなくなります。また一度解約してしまうと元に戻すことは一切できません。解約するときにはこれらを把握し、問題ないかを確認した上で手続きを行ってください。解約手続き自体は難しいものではありませんが、後になってから後悔しても遅いので、解約するかどうかの判断は慎重に行いましょう。
① 解約したあとの保障は充分にあるのかどうか
② どのような保障内容の保険に加入しているのかを理解した上で、解約しても良いと判断しているか
③ 一度解約してしまうともとには戻せないことを理解し、また、今後再加入する可能性はあるかどうかを考えたか?(健康状態によっては再加入できないこともあります)

まとめ

以上のように、解約返戻金の使い道は自由で、計画的に活用すればライフイベントに応じて様々な用途に利用することができます。また保険ですので、解約するまでの間、保障にも守られるという預貯金には無いメリットもあります。
ただ、昨今の超低金利・マイナス金利の影響を受け、以前のような魅力的な解約返戻金の保険商品は激減しているのも事実です。当然といえば当然ですが、人は誰しも、返戻率が低い保険よりも、返戻率が高い保険がいいと思うでしょう。しかしながらこの時代、返戻率の高い保険を探すのは容易なことではありません。またより高い返戻率を求めるとなると「外貨建ての保険」や「変額保険」等、一定のリスクを負うことも含めて検討せざるを得ない時代になってきました。それぞれの保険にメリット・デメリットが存在しますので、目先の返戻率のみにとらわれるのではなく、保険が持つ本来の機能である保障内容や支払う保険料の額、そして保険料払込期間等も含めて総合的に判断し、無理なく続けられるものを選ぶようにしましょう。

★ 合わせて読みたい記事