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出産費用はどれくらいかかるの?医療費控除として確定申告するには?

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人生のライフイベントは様々ありますが、なかでも出産は大きなイベントと言えるのではないでしょうか。特に第一子の出産ともなるとはじめてづくしで、分からないことだらけ。体のことはもちろん気になりますが、出産にかかる費用についてもかなり気になるところです。
今回は、出産費用の医療費控除についてなど予め知っておきたい情報等も含め、ご紹介したいと思います。

1.医療費控除とは

1-1医療費控除

医療費控除の説明の前に、まずは控除とは何かについて説明します。控除を語る上で、税についての知識も必要です。税金は前年の所得に対して課されるものですが、受け取った給与がすべて所得として計算されるわけではありません。まずは全ての方が対象となる基礎控除、各種保険を対象とする生命保険控除(一般生命保険料控除、介護医療保険料控除、個人年金保険料控除)、そして医療費などを対象とする医療費控除など、「控除」という形で収入から差し引くことが可能です。

こうして収入から各種控除を差し引いて残った金額が所得となり、そこに翌年度分の税金が課税されることになる。当然、控除できる金額が大きければ大きいほど所得を低く抑えることになり課税される税金が少なくなります。

各種控除は年度末の確定申告によって申告しますので、医療費控除は確定申告の一つということになります。

では、いよいよ医療費控除を見ていきたいと思います。
医療費控除は、1年間で医療機関に支払った費用が一定額を超えた場合に最大200万円までの控除が適用されます。病気や怪我の治療にかかった費用は医療費控除の対象となり、出産費用についても医療費控除の対象となります。

対象期間 1月1日~12月31日までの医療費が対象
申告期間 毎年2月16日~3月15日の1ヵ月間
医療費控除を
受けるための条件
医療費控除の対象になる金額は、支払った医療費から保険金などで補填された額と10万円を引いた額となり、上限が200万円となります。ただし、総所得が200万円以下の人の場合には、10万円の代わりに総所得の5%を引いた額となります。

なお、医療費控除は生計を同一にする配偶者や親戚も対象となるため、子どもが小児科で治療をしたり妻が歯医者で治療を受けたという場合の費用も一緒に計上することが可能となります。

1-2医療費控除の効果

医療費控除を受けることは

効果1:還付金を受け取れる
医療費控除を受けると支払った医療費の一部が「還付金」として返ってくる。あくまで一部が返ってくるので注意が必要。
効果2:次年度の税金が安くなる
先に説明したように、控除をすれば所得が下がるので次年度の住民税などの税金が安くなる可能性があります。

2.出産時に医療費控除の対象となるものとならないもの

出産に関する費用は意外に多く、出産のほかにも妊娠中の定期検診、出産後の入院などはすべて自己負担となります。各自治体が発行している補助券で一部の費用は賄うことはできるが、それを差し引いても総額で医療費控除条件である10万円は超える可能性は高い。それでは出産時に医療費控除の対象となるものはどんなものがあるか。そして医療費控除の対象のならないものもあわせて紹介します。

2-1出産時に医療費控除の対象となるもの(一部)

  • ・妊婦健診費
  • ・分娩費、入院費
  • ・通院時の公共交通機関(バス、電車等)の運賃
  • ・出産時のタクシー代(バスや電車を利用することが困難な場合)
  • ・入院時に病院が用意した食事代
  • ・診療、治療費

2-2出産時に医療費控除の対象とならないもの(一部)

  • ・自家用車を利用して通院した場合のガソリン代、駐車場利用料、有料道路利用料
  • ・医師や看護師に対する謝礼
  • ・自己都合で入院時に個室を選んだ場合の差額ベッド代
  • ・入院の際に自費で購入した寝間着代、洗面用品代
  • ・妊娠検査薬
  • ・妊婦用下着
  • ・里帰り出産のための帰省費用

3.医療費控除の計算方法

医療費として控除できる額について計算したいときは、以下の式に当てはめることで計算することができます。

医療費控除額=(実際に支払った医療費の合計額-保険金等で補填された金額)-(10万円※)

※所得200万円未満の人は所得×5%

ただし医療費が10万円を超えた場合、必ず医療費控除を受けられるわけではありません。実際には医療機関で支払った金額から、健康保険から支給される高額療養費や出産育児一時金※などの補助金を差し引いて残った金額が10万円を超えていなくてはいけない。

※出産育児一時金とは健康保険が効かない出産や妊娠にかかる費用による家計への負担を軽減する事を目的にした制度です。また高額になる出産費用を医療機関への会計時に準備する必要がないようにする直接支払い制度や受取代理制度などを設けています。支払いは、会社に勤めていれば加入している健康保険組合から、ご主人の扶養に入っている方はご主人の加入している健康保険組合、国民健康保険であれば各自治体になります。
一児につき42万円支給され、多胎児なら「子供の数×42万円」になります。

医療費控除額の計算例

ここでは具体的な例を挙げて医療費控除額を計算してみました。金額はあくまで例なので参考として見て頂きイメージをつかんでみてください。

<医療控除の対象となる場合>

山本さんは自然分娩で出産し、64万円がかかったが、出産育児一時金が42万円出たので実質負担した費用が22万円だった。

出産にかかった費用 64万円
出産育児一時金 42万円

これを先ほどの式に当てはめると以下のようになります。

64万円-42万円-10万円= 医療費控除額 12万円

このように12万円が医療控除額の対象となることが分かりました。

<医療控除の対象とならない場合>

鈴木さんの場合(出産費用 :70万円/一時金:42万円/高額療養費:8万円/医療保険:15万円)
鈴木さんは帝王切開で出産し、70万円かかった。しかし、帝王切開は健康保険の高額療養費の対象のため、8万円、医療保険にも加入していたので保険が降りて15万円が支給された。これを式に当てはめると以下のようになる。

出産にかかった費用 70万円
補填された金額 23万円(8万円+15万円)
出産育児一時金 42万円

これを先ほどの式に当てはめると以下のようになります。

70万円 -(42万円+8万円+15万円)- 10万円 = 医療費控除額 - 5万円

このように見てみると鈴木さんの方が山本さんよりも出産費用が高かったにもかかわらず、保険が適用されたことによって補助金が支給されたため医療費控除額は医療費控除の対象外になってしまったことが分かります。

このように、医療費の金額だけでなく、保険などから補助金が支給されているか等を把握することがポイントとなります。

4.還付金額について

では実際に還付される金額がどれくらいになるのでしょうか。
ここでは還付金の計算方法と実際の計算例を見てみたいと思います。

還付金の計算方法は以下のとおりです。
(還付金額) =(医療費控除額)×(所得税率)

そもそも還付金というのは、払い過ぎた所得税を返金する制度です。そのため、還付金がいくらになるか確認するためには自身の所得税額を把握する必要があります。所得税は課税所得の多さに比例して税率が高くなる累進課税となっているので、国税庁のホームページを参照します。

[平成30年4月1日現在法令等]
(平成31年分以降の元号の表示につきましては、便宜上、平成を使用するとともに西暦を併記しております。) 所得税の税率は、分離課税に対するものなどを除くと、5%から45%の7段階(平成19年分から平成26年分までは5%から40%の6段階)に区分されています。
課税される所得金額(千円未満の端数金額を切り捨てた後の金額です。)に対する所得税の金額は、次の速算表を使用すると簡単に求められます。
(平成27年分以降)

所得税の速算表

課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円超、330万円以下 10% 97,500円
330万円超、695万円以下 20% 427,500円
695万円超、900万円以下 23% 636,000円
900万円超、1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円超、4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円
国税庁「所得税の税率」より

では実際に医療費控除を計算してみよう。

<例1>

課税所得金額 550万円
医療費控除額 10万円

課税所得額は550万円なので、所得税率は20%となる。
この場合、還付金の目安は
10万円×20%=2万円
となり、2万円が還付金として戻ってくる計算になる。

<例2>

課税所得金額 3,000万円
医療費控除額 10万円

松本さんの課税所得額は3,000万円なので、所得税率は40%となります。
この場合、還付金の目安は
10万円×40%=4万円

このように、同じ医療費控除額でも得ている所得によって還付金額は異なることが分かります。

5.確定申告から還付金を受け取るタイミング

では、次に実際に還付金を受け取るタイミングについて、見ていきます。
まずは、ここでは確定申告から還付金を受け取るまでのおおまかな流れを紹介したいと思います。

  1. 1. 1月1日から12月31日までの医療費の領収書を集める
  2. 2. 医療費を合算して医療費控除の対象になるか試算する
  3. 3. 確定申告の書類を準備、必要事項を記入する
  4. 4. 税務署に確定申告書を提出する
  5. 5. 申告者名義の銀行口座にお金が振り込まれる

還付金はいつ振り込まれるか
税務署の混雑状況や管轄の税務署によって異なりますし、あくまで目安となりますが1ヶ月~2ヵ月後に還付金の振込は行われるのが一般的です。税務署から「国税還付金振込通知書」が届くのでそこに金額が記載されています。ご自身で確認した金額と相違がないか確認することが重要となります。

6.出産費用の医療費控除は年末調整では手続きできない?

会社員やパートタイマーの方は、10月あたりから勤務先で年末調整の書類が配られます。年末調整では、扶養する夫や妻、親族がいることで受けられる「配偶者控除」「扶養控除」のほか、自分で生命保険や地震保険に入って保険料を払っていることで受けられる「保険料控除」などの手続きを行います。

これらの控除を「所得控除」といい、医療費控除も同じ所得控除となりますが、残念ながら勤務先等で年末調整の対象とはなりません。会社員やパートタイマーなどの給与所得者であっても確定申告が必要となります。

7.出産費用の医療費控除の申請手順と確定申告

7-1知っておきたいポイント

医療費の領収書やレシートを保管しておきましょう
平成21年10月以降に出産育児一時金が42万円にアップしてからは還付を受けにくくなっていますが、念のためレシートを保管しておきましょう。また、病院の交通費なども医療費控除の対象になりますので忘れないようにしましょう。

医療費の領収書を家族の分全て集める
昨年かかった家族全員分の医療費領収書をすべて集めましょう。

家族の中でより所得税率が高い人が申告する
最近増えてきている共働き世帯ですが、この場合、どちらか一方にまとめて還付申告を受けることが可能です。この場合、所得税率が高い人(収入が高い人)に寄せて手続きをしたほうが控除の効果が大きくなるのは前述の通りです。

過去5年分さかのぼって申告することも可能
申告し忘れていた医療費控除は、5年間なら(まで)さかのぼって受けることが可能です。ただし、いったん確定申告書を提出した後なら、更生の申告を行う必要があります。この場合にさかのぼれる期間も5年間です(※)。 (※)法定申告期限が平成23年12月2日より前の場合は1年間

7-2事前に準備するものを確認

ここからは確定申告で医療費控除を受けるにあたり準備するものを見ていきましょう。確定申告に用意するものは「明細書」「領収書」「源泉徴収票」「確定申告書」この4つです。

<医療費の明細書>
明細書とは医療費のリストのことで、手書きでも構いません。もちろんエクセル等のアプリケーションで作成してプリントアウトしたものでも大丈夫です。

<医療費の領収書>
一番大変なのが領収書です。どうしても紛失してしまいがちな領収書ですが、日頃から保管場所等のルールを決め、無くしてしまったということがないよう管理しておきましょう。

後ほど記載にありますが、2017年度の確定申告から領収書の提出は不要になりました。
ただし明細書作成する上でも領収書は必要となりますので、不要となった今でも確定申告期限から5年間保管し管理していくことをおすすめします。

<勤務先で年末調整後にもらう源泉徴収票>
年末になると会社が自動的に処理して渡してくれる源泉徴収票も必要となりますので、受け取ったらしっかりと保管しておきましょう。

年末はただでさえ忙しい時期です。不慣れな確定申告の手続きは予想以上に時間と手間がかかる可能性があります。予め少しづつ準備すればミスも少なくなると思いますので、早めの準備をおすすめします。

<確定申告書>
確定申告書は最寄りの税務署、または国税局のホームページからダウンロードすることが可能です。なお、確定申告書にはA様式とB様式があるが、会社員やパート・アルバイトなどの給与所得者はA様式を利用してください。

2017年度の確定申告から領収書は不要に
2017年度からは確定申告手続きの簡略化のため、領収書の提出が不要になりました。ただし領収書は自宅で5年間の保管が義務付けられているので、誤って捨てないようにしてください。税務署から提出を求められたときにすぐに出して説明できないと場合によっては脱税行為と見なされてしまいます。十分注意してください。

7-3確定申告書の作成

いよいよ確定申告書の作成です。
国税庁のホームページに確定申告書等作成コーナーがあります。
 確定申告書等作成コーナーでは、画面の案内に従って金額等を入力することにより、確定申告書等を作成することが可能です。 作成した申告書等は、e-Tax(電子申告)を利用して提出することができます。
また、印刷して郵送等により提出することもできますので、詳しくは国税庁のホームページをご覧ください。

まずは、昨年かかった家族全員分の医療費領収書をすべて集めましょう。
また、病院まで交通費なども医療費控除の対象になりますので、こちらの記事も合わせてご参照ください。

ステップ1:病院ごとに医療費を集計
続いて、集めた領収書を病院・薬局ごとにわけてエクセルに入力していきます。その際、確定申告書作成コーナーのエクセルファイルを使うと、確定申告書作成のときに自動で読み込んでくれるので便利です。
ステップ2:確定申告書作成コーナーを使って確定申告書を作成

まとめ

医療費控除は、基礎控除、生命保険控除(一般生命保険料控除、介護医療保険料控除、個人年金保険料控除)、などと共に収入から文字取り控除されるもののひとつです。その効果は税金を軽減できたり、還付金を受け取れたりするというものです。医療費控除に関心が高まるのは、大きな医療費がかかる出産時という方も多いと思います。出産時に医療費控除の対象となるものとならないものがありますので、よく理解する必要があります。医療費控除額や還付金額は、決められた計算方法があるので、予め試算してみるとイメージがつかみやすくなります。出産費用の医療費控除においては勤め先の年末調整では手続きできないため、自分で確定申告をして還付金を受け取る必要があります。
申告には「医療費の明細書」「医療費の領収書」「源泉徴収票」「確定申告書」が必要となります。
確定申告書について国税庁のホームページに詳しく記載がありますので参考にすると良いでしょう。

もし読むだけでは分かりづらいという方は、お近くの保険ショップのスタッフに相談する方法もあります。
気になる方は是非一度足を運んでみることをおすすめします。

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