介護保険とは?介護保険制度について知ろう

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介護保険とは?介護保険制度について知ろう

介護保険とは?介護保険制度について知ろう

介護というとまだ自分には関係ないと思われる方も多いのではないでしょうか。超高齢化社会が現実のものとなる現在、ご自身だけでなく親が介護状態になる等、介護リスクは十分に考えられ、どなたも無関係ということはありません。また、何も高齢化による介護だけではなく、病気や、予期せぬ事故から介護状態になってしまうということもあり得ます。そこで、自分や家族が介護に直面した時にもあわてず対処するよう介護の知識を身に着けていきたいと思います。そこで今回、これから介護に関わる可能性のあるすべての人に向けて、介護保険制度の仕組みや介護保険で受けられるサービスの内容、利用するために必要な「要介護認定」について、わかりやすく解説します。

1.介護保険とは?

介護保険にはそれをとりまとめた介護保険制度を理解することから始めたいと思います。
介護保険制度とは介護が必要な方に、介護で必要なサービスを給付するもので、社会全体で支えていく仕組みといえます。
制度の運営主体(保険者)は、全国の市町村と東京23区(以下市区町村)で、保険料と税金で運営されています。サービスを受けるには原則1割の自己負担が必要です。ただし、年収280万円以上の場合、自己負担率が2割あるいは3割になります。

2.介護保険のメリット

介護保険のメリットというのはいくつかありますが、介護サービス利用の自己負担1割で済む、要介護認定を受けると国の介護サービスを利用できる等が挙げられます。自治体によっては様々な優遇サービスを設けている場合もありますので、お住まいの自治体HP等で確認してみてください。
いずれにせよ高齢化が進む日本にとって非常に重要な役割を担っていると言えそうです。

3.介護保険制度の仕組み

介護保険制度は、40歳以上の国民全員が納めた保険料と、国や市区町村の税金を1:1の比率で合わせ、介護の費用に充てるという仕組みです。それにより、利用者が実際に支払う介護サービスの負担額を全体の1割程度に抑え、介護が必要な段階(要支援、要介護)に応じてさまざまなサービスが受けられるようになっています。
国民は40歳になった月から支払い義務が生じます。第1号被保険者か第2号被保険者かによって、保険料の支払い方法も異なります。次で具体的に内容を見ていきましょう。

4.介護保険料と支払い方法

<第1号被保険者>(65歳以上の方)
市区町村から納付通知書が届き保険料を納めるか、年金から天引きされる形で保険料を支払います。保険料は、住んでいる市区町村により基準額が異なり、所得によっても変わります。具体的な金額について知りたい人は、お住まいの自治体の公式サイトを確認してみましょう。

<第2号被保険者>(40歳から64歳までの方)
厚生労働省が1人当たりの介護保険料の負担率を設定し、それに基づいて計算した保険料額を、医療保険者(健康保険組合や共済組合など)に知らせます。通知を受けた医療保険者が、第2号被保険者から医療保険料と一緒に介護保険料を徴収するという仕組みです。

健康保険に加入している人の介護保険料額は、「標準報酬月額」(被保険者の給与の月額を全50等級に区分したもの)によって算定され、健康保険料と同じように給料から天引きされますが、被保険者と折半する形で、事業主も介護保険料を負担します。
国民健康保険に加入している人は、医療保険料に上乗せする形で請求されます。
それぞれの市区町村ごとに計算方式は異なり、所得や固定資産額を考慮する場合や、それらにかかわらず、加入者1人ひとりに均等に保険料を賦課される場合があります。

5.介護保険 サービス対象者

介護保険の加入者には第1号被保険者(65歳以上の方)と第2号被保険者(40歳から64歳までの方)の分類があります。保険料の支払い義務はどちらにもありますが、サービスの対象者 (受給者) は、原則として第1号被保険者だけです。第2号被保険者は老化に起因する疾病(指定の16疾病)により介護認定を受けた場合に限りサービスの対象となります。

5-1介護保険で対象となる特定疾病について

1 末期がん
2 関節リウマチ
3 筋萎縮性側索硬化症
4 後縦靱帯骨化症
5 骨折を伴う骨粗鬆症
6 初老期における認知症
7 進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病
8 脊髄小脳変性症
9 脊柱管狭窄症
10 早老症
11 多系統萎縮症
12 糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
13 脳血管疾患
14 閉塞性動脈硬化症
15 慢性閉塞性肺疾患
16 変形性関節症(両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う)

6.要介護認定とは

要介護認定とは、介護サービスを受ける際に、利用者がどの程度の介護を必要としているかを判断する基準になるものです。全部で7段階で要支援1~2・要介護1~5に分類されています。

6-1要介護認定の目的

介護保険による給付を受ける際、それぞれの利用者が介護を必要とする度合いに応じて適切なサービスを受けられるよう、保険者となる各市区町村が判定を行います。第1号被保険者と、第2号被保険者の中で先ほどの16の特定疾病に該当する人は、要介護認定を受けることができます。

6-2判定の流れ

  1. ①申請申し込み
  2. ②全国共通の認定調査書を使った訪問調査
  3. ③コンピューターによる一次判定
  4. ④一次判定の結果をもとに、保険・医療・福祉の専門家で構成される「介護認定審査会」が二次審査
  5. ⑤判定結果を市区町村に通知

認定を受けると、各市区町村の指定を受けた事業者の介護支援専門家(ケアマネジャー)に介護サービス計画書(ケアプラン)を作成してもらい、ケアプランに沿って最適なサービスを受けることになります。

6-3要介護認定の区分

介護認定は、大きく分けて、介助なしで日常生活を送ることが可能な「自立」と、要介護への進行を予防するための支援が必要で、介護サービスの利用によって改善が見込まれる「要支援」、自立した日常生活を送ることが困難で、何らかの介護を必要とする状態である「要介護」の3つに分かれています。
自立と認定された場合は、介護保険の給付金を受け取ることはできません。
要支援・要介護のいずれかに認定されると、介護保険適用のサービスを利用できるようになります。

要支援1 食事、排泄、移動、入浴といった日常生活を送るにあたっての基本的な行動(日常生活動作)であれば、ほぼ自力で行うことができますが、症状の進行を防ぐために、買い物や家事全般、服薬や金銭の管理など(手段的日常生活動作)において一部支援が必要とされる状態です。
介護保険制度の支給限度額は月額5万30円で、一例として、週1回の介護予防訪問、月2回のショートステイなどの介護サービスを受けることができます。
要支援2 要支援1と比べて手段的日常生活動作を行う能力に低下が見られ、身の回りの世話などに何らかの介助を必要とし、立ち上がりや歩行などの動作に支えを必要とすることがある状態です。
介護保険制度の支給限度額は月額10万4,730円。一例として、週2回の介護予防訪問、月2回のショートステイに加え、歩行補助用の杖をはじめ、福祉用具の貸与といった介護サービスを受けることができます。
要介護1 要支援状態からさらに手段的日常生活動作を行う能力が低下し、部分的な介護が必要で、立ち上がりや歩行の際にも不安定さが見られる状態です。
介護保険制度の支給限度額は月額16万6,920円。一例として、週3回の訪問介護、週1回の訪問看護、週2回のデイサービス利用、3カ月の間に1週間程度のショートステイ、歩行補助の杖など一部の福祉用具貸与といったサービスを受けることができます。
要介護2 要介護1の状態に加え、日常生活動作においても部分的な介護が必要になり、物忘れや理解力の低下が見られる状態です。
介護保険制度の支給限度額は月額19万6,160円。一例として、週3回の訪問介護、週1回の訪問看護、週3回のデイサービス利用、3カ月の間に1週間程度のショートステイ、認知症老人徘徊感知機器など一部の福祉用具貸与といったサービスを受けることができます。
要介護3 日常生活動作、手段的日常生活動作の両方の能力が低下し、食事や入浴は自力で行えないなど、日常生活動作に全面的な介護が必要な状態です。
介護保険制度の支給限度額は月額26万9,310円。一例として、週2回の訪問介護、週1回の訪問看護、週3回のデイサービス利用、毎日1回の夜間の巡回型訪問介護、2カ月の間に1週間程度のショートステイ、車椅子や特殊寝台などの福祉用具貸与といったサービスを受けることができます。
要介護4 要介護3と比べてさらに動作能力に低下が見られ、排泄を1人で行うことができないなど、介護なしに日常生活を送ることが困難な状態です。
介護保険制度の支給限度額は月額30万8,060円。一例として、週6回の訪問介護、週2回の訪問看護、週1回のデイサービス利用、毎日1回の夜間対応型訪問介護、2カ月の間に1週間程度のショートステイ、車椅子や特殊寝台などの福祉用具貸与といったサービスを受けることができます。
要介護5 日常生活動作、手段的日常生活動作の両方の能力が著しく低下し、「意思の伝達が困難」「寝たきり」など、生活全般にわたって全面的な介助を必要とする状態をいいます。
介護保険制度の支給限度額は月額36万650円。一例として、週5回の訪問介護、週2回の訪問看護、週1回のデイサービス利用、毎日2回の夜間対応型訪問介護、1カ月の間に1週間ほどのショートステイ、特殊寝台やエアーマットなどの福祉用具貸与といったサービスを受けることができます。

ご紹介したものは、あくまでも標準的な地域での目安で、1単位=10円と計算した場合です。具体的なサービス内容・ケアプランについては、利用者の状態やお住まいの市区町村によって異なるので、詳細は各自治体の窓口などに確認してください。

7.介護保険 サービス内容

介護保険で受けられるサービスは様々です。どんなサービスがあるか見ていきたいと思います。

7-1居宅サービス

居宅サービスとは、自宅に居ながら受けられるサービスのことで、介護福祉士や訪問看護員が利用者の自宅を訪問し、日常生活の介助を行う「訪問介護」、利用者がデイサービスセンターなどを訪れて介護サービスを受ける「通所介護」などがあります。
居宅サービスには、看護師や保健師などが医療行為を行う「訪問看護」、短期間施設に入居して介護を受ける「ショートステイ」、特定施設(ケアハウスなどの有料老人ホーム)への入居、福祉用具のレンタルサービスなども含まれます。

7-2施設サービス

介護保険法によって施設サービスと認められているのは、「介護老人保健施設」「特別養護老人ホーム」「介護療養型医療施設」の3つです。

「介護老人保健施設」

病状が安定していて入院治療の必要がない利用者が、医師や理学療法士のもとで医療ケアやリハビリを受けながら、在宅での介護を目指すための施設です。在宅復帰を前提としているため長期の利用は受け付けていません。

「特別養護老人ホーム」

身体上または精神上の障害により常時介護が必要な状態の人を対象とした施設です。入居希望者が非常に多いため、順番待ちでなかなか入れないというケースが多く聞かれます。

「介護療養型医療施設」

介護保険制度がスタートしたときに、介護の療養病床として許可された医療機関のことを指します。
ただしこの介護療養型医療施設は、2006年に厚生労働省が発表した医療構造改革において“医療型療養病床も介護型療養病床も実質的に変わりがない”という点や、“医療を必要としない高齢者の利用があり、問題視されていた”という点が取り上げられており、2018年3月を目途に介護老人保健施設への転換に伴い廃止という決定が下されました。

7-3介護用具に関するサービス

介護ベッド、車いす、ポータブルトイレなどのレンタル

7-4介護リフォーム

手すり、バリアフリー、和式トイレを様式になどの工事費用に補助金が支給される。
最大20万円まで。利用者はその1割~3割を負担。

また、有料老人ホームで、自治体から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けているところは、介護サービスに介護保険が適用されます。費用もサービスも様々ですのでお住まいの自治体のホームページ等で調べてからご利用をお願いします。

8.保険料 自己負担額

前述にあるように、介護保険は必要な人が使えるように、保険料と税金で運営されています。そして、所得により、1割から3割の自己負担があります。
介護保険施行当初は全員1割負担でしたが、現在は所得に応じて1割~3割負担となりました。
制度の運営主体(保険者)は、全国の市町村と東京23区(以下市区町村)で、保険料と税金で運営されています。サービスを受けるには原則1割の自己負担が必要です。ただし、年収280万円以上の場合、自己負担率が2割あるいは3割になります。

さらに、平成29年6月2日に公布された「地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律」の「四 介護給付及び予防給付について、一定以上の所得を有する第一号被保険者に係る利用者負担の割合を、その費用の100分の30とする。」は平成30年8月1日から施行されることが決まりました。

現役並に所得のある高齢者は、介護保険利用時の自己負担割合が3割になります。今まで2割負担だった方のうち、単身者の場合、年金収入などが340万円以上(年金収入のみの単身者だと344万円)の人が3割負担となります。

・介護保険には、1か月に利用できる上限金額がある
介護保険には、介護度に応じた支給限度額があります。この範囲内でケアマネジャーはケアプランを作成します。介護度が重いほど限度額が大きくなります。具体的には、下表が介護度に応じた支給限度額表です。
介護保険は点数制ですが、下表は1点10円で換算しています。
1点の単価は10~11.40円で、賃金の地域差により決まっています。

介護度別・支給限度額(月間)

介護度 給付限度額 1割負担額 2割負担 3割負担額
要支援1 50,030円 5,003円 10,006円 15,009円
要支援2 104,730円 10,473円 20,946円 31,419円
要介護1 166,920円 16,692円 33,384円 50,076円
要介護2 196,160円 19,616円 39,232円 58,848円
要介護3 269,310円 26,931円 53,862円 80,793円
要介護4 308,060円 30,806円 61,612円 92,418円
要介護5 360,650円 36,065円 72,130円 108,195円

上記表のように、介護度が高くなると、必要な介護も増え、費用も高額になっていきます。
年金の中から毎月これだけの費用を払うのは大変なケースもあるため、今後の超高齢化社会に向けて民間の介護保険で介護リスクに対応するという選択肢も増えてくるのではないでしょうか。

まとめ

介護保険制度とは介護が必要な方に、介護で必要なサービスを給付するもので、社会全体で支えていく仕組みです。介護サービスを自己負担1割で受けられるという特徴があります。(所得によっては2割、3割負担も)
介護サービスの対象となるのは原則、第1号被保険者(65歳以上の方)となりますが、第2号被保険者(40歳から64歳までの方)の場合でも、老化に起因する疾病(指定の16疾病)により介護認定を受けた場合は、サービスの対象となります。要介護認定により7段階に分類され(要支援1~2・要介護1~5)、その分類ごとに受けられサービスも変わります。サービス内容は、居宅サービス、施設サービス、介護用具、介護リフォームと様々なサービスが用意されています。介護度が上がるにつれて、費用も高額になっていくため介護保険制度だけでは不安という方もいらっしゃいます。そんな時に考えられる対応が民間の介護保険です。介護保険の商品はもとより、もっと詳しく介護や介護保険制度について知りたいという方は、お近くの保険ショップでも詳しく教えてくれますので一度相談してみることをおすすめします。

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