コラム

老後

2019-08-26

老後資金はいくら必要? あなたは準備していますか?

雑誌や新聞、テレビ、インターネットなどではよく「老後資金は1億円は必要」とか「最低3,000万円は必要」とか、「現役引退するまでに4,000万円貯蓄するのが目標」など、さまざまな記事を目にしたことがある方も多いのではないかと思います。このような金額を具体的に目にしてしまうと「ウチはこんなに貯められない……」と、老後に対して漠然とした不安を感じてしまう方も、実は多いのではないかと思います。

この額、はたして本当にそのような金額が必要なのでしょうか?考えれば考えるほど実際に老後資金がどのくらい必要なのかハッキリした答えが出せないのではないでしょうか。

ここでは「実際に老後資金がどのくらいかかるか?」という点を出来るだけ具体的に見ていったうえで、すぐにでも始めることができそうな老後資金の準備、作り方についてお話していきます。

・老後資金に必要な金額はいくらくらい?

・老後資金の準備方法にはどのようなものがあるの?

この2点ついて少しでも不安を取り除いて頂き、皆様が穏やかで楽しい老後を過ごす一助になれば幸いです。

1.そもそもですが、老後資金とは何ですか?

老後資金とひとことで言ってもそれはとても幅広いものです。

定年退職後の毎日の生活費はもちろんのこと、家賃や医療費、住居の維持費などに加えて、冠婚葬祭費や娯楽・趣味のための費用なども当てはまります。

一般的には定年を迎えると仕事をやめて、老後を過ごすことになります。

働いているときであれば毎月の給与や定期的なボーナスなどがあるため、日々の生活にそれほど困窮することはありませんが、定年を迎えると給与をもらう事はなくなり、預貯金や年金で生活することになります。

最近では平均寿命や高齢者の健康寿命が延びたこともあり、定年を迎えても、再雇用などで働き続ける方が増えてきています。とはいえ現役世代と同等の給与額が確保出来ることは稀で、定年後の減ってしまった給与や、年金だけで生活するのは困難であることも多く、老後資金については若いうちからしっかりと考えておく必要がある時代になってきました。

もしものときの備えや日々を楽しく豊かに過ごすことを考えると、老後資金は少しでも早い時期から貯めておくほうが良いといえるでしょう。

2.老後資金はいくら必要なのか

「老後資金は貯めておくほうが良い」ということは誰でもわかっているではありますが、でも「いくら必要か?」がわからないと目標を定めることが出来ずなかなか効率的に準備することは難しいのではないでしょうか。

よく世間では老後資金は3,000万円は必要だといわれているようですが、これは年金以外に収入がなくなった際に、年金だけではまかないきれない額を指しています。

では、この3,000万円という金額の根拠は一体何なのか?どこから出てきた数値なのかについてお話していきます。

2-1 夫婦世帯に必要な老後資金

総務省の『家計調査報(家計収支編)平成28年(2016年)家計の概要』によりますと、高齢無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)の公的年金などの社会保障給付は、1カ月におよそ19.3万円です。同じく家計調査によると月々の支出はおよそ26.8万円であるため、不足分はおおよそ月々8万円程度となります。年間で考えると、8万円×12カ月で96万円。老後期間が20年と仮定すると1,920万円、25年なら2,400万円となります。

これに家のリフォームや自動車購入、医療費や臨時費用など考慮すると夫婦世帯の老後資金は3,000万円程度というのがひとつの目安になるということのようです。

2-2 単身世帯に必要な老後資金

同じく総務省の『家計調査報(家計収支編)平成28年(2016年)家計の概要』によりますと、高齢単身(独身)の毎月の収入は平均12万円で、うち公的年金などの社会保障給付が11.1万円だそうです。それに対して、支出は15.6万円と、やはり収入よりも多くなっており、収入と支出の差額は毎月-3.6万円になります。先ほどと同じように、老後の期間を20年と仮定すると不足分は864万円です。

さらに、ここに介護費用や葬祭費用も必要になります。自動車や医療費も必要でしょう。それらを合計すると、単身世帯に必要な老後資金は1,600~1700万円になります。

尚、ここで計算した金額は60歳で定年を迎えることを想定した数字になっています。

現在の定年は原則65歳であり、おそらく今後はさらに長く働くことも十分にありえる時代になってきます。定年が遅くなればそれだけ無職期間が短くなるので、必要な老後資金もより少なくて済むことが考えられます。

このように、老後資金は本人の定年前の給与額や貯金、定年の年齢、寿命などによって変わるため、これらの金額はあくまでも目安だといえます。

3.老後資金の作り方

老後資金はそれまでの勤務状況などによって必要な金額が異なるが、いずれにしても老後資金の準備は必要ということは理解でき、「老後の資金の準備はしたい!」という気持ちはあっても、かなり大きな目標金額を前にして「この金額をどういう方法で準備すれば良いのだろうか・・・」と途方に暮れている方も少なくないのではないでしょうか。

公的年金だけでは心配というケースは多く、現役時代から何らかの手段で老後資金の資産形成に取り組むことになりますが、具体的な資産形成の方法としては、例えば以下のような方法があります。

 

3-1 固定費を見直す

毎月かならず支払いが発生する光熱費や通信費、食費などの固定費を様々な方法で節約するのも、老後の資金を準備するうえではとても有効な手法といえます。いきなり固定費を大幅に切り詰めて生活水準を落とすのはあまり長続きする方法ではないので出来る事を少しずつ行っていき、長く続けられる方法を考えましょう。

・光熱費

光熱費については、電力会社やガス会社との契約内容を改めて見てみることから始めましょう。

現在は電力の小売り自由化、ガスも自由化となりました。

柔軟に契約するところを探していけば電気代やガス代を抑えることは十分に可能です。

また、また、古いエアコンや冷蔵庫の使用を控えたり、不要な照明をこまめに消したりするだけで、今までよりも光熱費が安くなる場合もあるようです。

・通信費

今は格安スマホや格安SIMなどで通信費をグッと抑えられる可能性があります。また、家にインターネット回線を引いている場合、契約内容を見直せば通信費の節約になる可能性もあります。

・食費

意外と衝動買いに走りがちなのが食材の購入。スーパーの「セール」の文字を見てついつい衝動的に商品を買ってしまい、冷蔵庫の中で腐らせてしまったと後悔した経験は誰にでもあるのではないでしょうか?食費はかならずかかってくる費用ですからこそ無駄な買い物を抑えるだけでも変わってきます。

3-2 定年後も働く

先に見た金額は60歳定年を前提に計算した金額でしたが、老後資金が足りないのなら、老後の収入を増やすのも老後資金の不足をカバーする方法の1つだといえます。

昔と違い健康寿命が延びている昨今、まだまだ身体が元気であれば、今までの知識や経験を活かして定年後も生きがいをもって働くという選択肢です。

3-3 確定拠出年金制度

確定拠出年金制度は毎月掛金を積み立てて運用することにより老後資金の準備ができる制度です。確定拠出年金には企業型と個人型の2種類があります。企業型は所属する会社が、個人型は本人が掛金を負担します。

型の場合、積立時、運用時、受取時に税制上の優遇措置が設けられています。

積立時は、掛金が小規模企業共済等掛金控除の対象となりますので所得税や住民税が軽減されます。運用期間中は、通常20%となる利息や配当金の源泉分離課税が非課税となり、受取時に一括課税されます。受け取りの際には、一時金で受け取る場合は退職所得として課税されるため退職所得控除が、年金として受け取る場合は雑所得として課税されるため公的年金等控除が適用されます。

どの金融商品をどういった割合で運用するかは各自が自由に決めることができますが、毎月の積立金額には上限があります。

3-4 NISA(少額投資非課税制度)

NISAは、個人投資家を対象とした税制優遇制度です。

NISAが運用対象としている投資信託は、資金を投資の専門家に預けて運用してもらうという投資方法です。また、少額で始められるという特徴があります。

毎年120万円、5年で最大600万円までの非課税投資枠が設定されていて、その金額内であれば投資信託などの分配金・譲渡益などが非課税となります。

非課税期間は最長5年ですが、期間終了後に120万円を上限に新たな非課税枠に移行することも可能です。

とはいえあくまでも投資ですから100%増えるとは言い切れないので、リスクをしっかりと理解した上で利用することが必要です。

3-5 定期預金など預貯金

変動金利や固定金利など、各金融機関によってさまざまな預貯金が提供されており、一般的にはスーパー定期やまとまった資金を扱う大口定期といった定期預金、毎月一定の金額を預金する積立預金などが用いられます。とはいえ現在の超低金利時代、効率よく資産を増やすということを考えると、リスクを恐れるあまりに預貯金にのみこだわるのはあまり有益ではないかもしれません。

3-6 財形貯蓄

財形貯蓄は、毎月の給与やボーナスから天引きする形で積み立てるタイプの貯蓄で、一般財形、住宅財形、年金財形という3種類のコースがあり、勤務先の制度によって利用できるコースが異なってきます。

財形貯蓄を行うと住宅資金の公的融資を受けることができるほか、住宅財形と年金財形であれば合わせて550万円までの非課税制度を利用することができるなどのメリットもあります。

少額からでも実施することも出来ますので、計画的な資産形成に役立つ貯蓄商品となっています。

まとめ

これまでおはなししましたように老後資金がどのくらいかかり、老後資金の準備方法にはどのような方法があるのかという点について、ある程度おわかりいただけたのではないかと思います。
とはいえ、具体的にいくらくらいの資金を、どの手段をつかって準備するのが良いのかということになると、年齢、職業、性別、家族構成、老後のイメージなどによっても大きく変わってきますし、どの方法が自分に合っているかを選ぶのも決して簡単な作業であるとはいえません。そんな時はぜひプロのファイナンシャルプランナーに相談してみると良いでしょう。また、どれか一つの方法を選ぶのではなく、複数の制度を組み合わせ、無理なく始めることも大切なことです。でも一番大切な事・・・それは時間を味方に付ける。つまり少しでも早く始めることではないでしょうか。いつかは始めたいと考えているあなた、そのいつかは間違いなく今です。

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